MARUYAMA PRINTING CO.,LTD.

【技術情報2015年6月号】

日本銀行券について(その2)

前回は見た目や手触りなど、人間の五感による真贋判定を説明させていただきました。
もう一つ付け加えれば、お札に肖像画が使われるのも視覚による真贋判定をしやすくするためです。
人間の目(脳)は人物の顔の判定に優れており、紙幣の地模様や唐草模様が多少歪んでいても判別できませんが、人物の顔が少しでも違うと違和感を感じますので紙幣には肖像画が使用されています。
ちなみに日本の紙幣に肖像画が登場したのは明治11年の神功皇后が最初であり(日本銀行発足前なので正確には「日本銀行券」ではありません)、最も登場回数が多いのが聖徳太子です。

さて、本題の人間の「五感以外の判定方法」とは何かといいますと自動販売機や発券機、両替機などの「機械の目」です。
機械では見た目や手触りなどと違い、センサーで真贋を判定します。つまり見た目は白紙であってもセンサーに反応する部分だけがあればいいのです。以前はセンサーの位置さえわかれば誰でも持っているような材料でごく簡単に機械のセンサーをごまかせるものが作れました。
硬貨であれば20年ぐらい前は削って重さを調整した500ウォン硬貨で簡単に500円硬貨と誤認させることが出来ました。
しかしながら今はセンサーの精度や真贋判定の方法もシビアになっていますので、機械をごまかすことも非常に困難になっています。
逆に言えばシビアになりすぎて使い古した紙幣や硬貨が本物と認識されずにはじかれてしまうことも多くなっています。

先月に引き続き、普段なにげなく使っている紙幣を“印刷物”として見直す機 会となれば幸いです。



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