MARUYAMA PRINTING CO.,LTD.

【技術情報2015年8月号】

印刷インキの乾燥について

今回は印刷インキの乾燥の仕方について説明させていただきます。
印刷は粘性のある流動体のインキを使用して行います(印刷方式その他によって粘度は異なります)。
インキは用紙などに転写されて乾燥していきますが、その乾燥の仕方にはいくつかの種類があります。

No.1 浸透(滲透)乾燥
紙の中へインキの樹脂や油分が浸透して固着、乾燥する方式。
吸収性の良い用紙に油分が染みこみ、樹脂が顔料を押えた状態で印刷面を形成するが、他の方式のように完全に固化した皮膜は作らず、皮膜強度は劣る。
新聞印刷などに使用される。

No.2 蒸発乾燥
室温で蒸発するような低沸点の溶剤類を含むインキで、印刷後、溶剤が蒸発して紙面に顔料と樹脂が残り印刷面を形成するもの。
グラビア印刷などに使用される。
ヒートセットインキ等のように加熱により蒸発させるものもこの方式に含まれる。

No.3 酸化重合乾燥
インキ中に添加されたドライヤーの助けで空気中の酸素を取り入れて乾性油の分子が結合して皮膜を形成するもの。
油性オフセットインキがこの方式であり、比較的強固な皮膜を形成するが、乾燥に何時間もかかる点が短所となる。

No.4 UV硬化
UV硬化樹脂を使用し、紫外線を照射させることによって化学的に樹脂を固めて皮膜を形成させるもの。
このタイプは正確には“乾燥”ではなく“硬化”となる。
強制的に分子を結合させて皮膜を形成させる為、結合時の樹脂の質量変化によって印刷物にカールが発生しやすくなる。
この化学的に樹脂を硬化させるタイプにはUV(紫外線)の他にもIR(赤外線)やEB(電子線)を使用するものもある。

以上、分類しましたが、「酸化重合」のインキであっても実際には「浸透」と「蒸発」も併用された形となるなど、複合的な反応が行われています。

みなさんも印刷物を見ながら乾燥方法について考えてみて下さい。
慣れてくると印刷物のにおいやインキ表面の状態で見分けがつくようになってきます。



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